中山競馬場で開催されるハンデ戦ダート重賞レース。同レースは、兎にも角にも1番人気の信頼度が低く、過去10年間で1勝2着1回、3着1回の3頭しか馬券に絡んでいない。記憶に新しいところで、昨年の単勝オッズ1倍台であった1人気アメリカンシードの大敗は衝撃であった。
前走中山で開催されたアレキサンドライトSで5馬身差の完勝と誰もが重賞初制覇に期待を寄せた。しかし、同レースでは得意の逃げは披露出来ず、二桁着順に沈んでしまった。ハナを切れないだけでここまで脆いものなのかと思うかもしれないが、同レースは実は4歳馬が弱く、過去10年間5,6歳馬で計8勝と場数を踏んだ競走馬が強いことが特徴として出ている。
アメリカンシードもこの時4歳馬で、ダート戦は3戦しかしていなかった、脆さが出ても仕方のない話ではある。さて、今年はどんな中山巧者、ベテラン勢が集まっているか注目したい。まず1人気が想定されるのはオメガレインボーか、前走根岸Sダート1400mからのチャレンジとなるが、短距離ではややスピード不足故に距離延長は歓迎材料である。そして昨年のマーチSでは4着と馬券内まであと一歩の所まで詰めたことから今年もチャンスは十分あるだろう。近走では重賞戦馬券内常連馬なだけに安定した走りが期待でき、馬券購入者にとっては安心して購入できる1頭だ。
しかし忘れてはならない、1人気がデータ的に悪いことを。実は同馬、昨年のマーチSが初の中山ダート1800m戦で、しかもこの時最後方からの競馬で展開もハマった故、今回絶対の信頼には置けないのである。次に人気になりそうな競走馬は、中山ダート百戦錬磨アナザートゥル―スか。中山ダート1800mは既に5勝と、かなり得意としている。また、中山だけに止まらず、昨年のチャンピオンズCでは3着と一流馬相手に引けを取らない活躍を見せている。
前走地方交流戦はいかにも休み明けの走りで凡走に終わったが、間違いなく調子は上に上がってくるだろう。前走から想定以上に人気が落ちるものなら、買いであろう。
中山ダート1800mについて、アップダウンの激しいスタミナが消耗されるダートコースである。また、スタンド前直線が短く、先行勢が有利で後方の競走馬たちは向こう正面からロングスパートを仕掛けることも多く、ここでもスタミナが要求される要因となっている。
血統面ではキングカメハメハ産駒が馬券内率、単複回収率が高く、ここではバレッティに注目したい。中山ダート1800mは2勝だが、馬券内に入ることが多く、前走2桁着順も勝ち馬とは0.6秒差と大敗したわけではない。過去成績を見るとわかるが外枠での成績が良く、砂を被りにくい枠に入れば一発も狙えるだろう。
自分が本命を打った競走馬が走るかどうか、いつもより入念にチェックした方が良さそうだ。
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