中山競馬場で開催される芝短距離重賞レース。同レースは、GⅠ高松宮記念のステップレースとなるが、荒波が発生することも多く、過去10年間で二桁人気が2勝2着1回3着1回と活躍している。昨年も11人気コントラチェックが見事勝利し、大金星を挙げた。また同レースの特徴として、内枠の成績が良いことである。
過去10年間で3勝2着2回3着1回と高確率で馬券に絡んでおり、開幕してから間もないことから内を走ることが有利ということだろう。そして、もう一つの特徴として、リピーターが多いという点である。
2020、2019、2018、2017年と何と4年連続2着と好走したナックビーナス、2019、2018年連続3着ダイメイフジ、2016、2015年連続2着のハクサンムーンなどがおり、毎年レース傾向が似ているということだろう。
そんな、リピーターとして人気を集めそうな登録馬がビアンフェである。昨年は3着ながら長期休み明けを考慮すれば上出来であった。今年は前走シルクロードを挟んでの参戦と前年よりも遥かに状態は良い形で出走は臨めそうだ。中山芝適正も昨年の同レースを抜きにすれば、後敗北した2戦はGⅠスプリンターズSとレベルの高いレースだっただけに仕方のない話で、中山芝は苦手と判断するのは早計だろう。
一番の問題点は今回登録馬で同型が多いことだろう。逃げてなんぼのビアンフェにとって、極力他馬には絡まれたくないだろう。挙げている勝利数4勝は全て逃げての勝利なだけに、最大の悩みとなりそうだ。次にそんな早い展開が予想される中、差し馬で人気が集まりそうな登録馬がナランフレグである。
前走は毎年高松宮記念で好走馬を輩出するシルクロードSで見事3着に輝いた同馬は、近3走全て最速の上りを披露しており、末脚には絶対の自信を持っている。しかし、悲しいかな中山芝とは相性悪く、未だ馬券内がない。ただし、持ち時計は悪くないので、前がやり合えばチャンスは巡ってくるだろう。
さて、中山芝1200mについて、中山名物ゴール前の急坂以外はほぼ下り坂のコースでペースが速くなりやすい。その理由もあり、短距離レースながら後ろの競走馬にもチャンスはある。血統面ではスクリーンヒーロー産駒に注目したい、出走頭数は少ないものの馬券内率が高く、ここではマイネルジェロディに注目したい。
ジワジワと力をつけ、前走北九州短距離Sではタイム差無しの3着と上々の出来で、一番注目したいのは前々走中山芝1200mで施行されたカーバンクルSでは先日阪急杯で3着と好走したサンライズオネストの0.1秒差3着になり、中山芝の適正の高さを見せてくれた点である。カーバンクルSは遅い決着となったが、3走前中山芝1200mで施行された南総Sでは早いタイムで勝利しており、馬場の状態に左右されない強みを持っている。
今年は大荒れとなるか、注目の一戦だ。
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