中山競馬場で開催されるハンデ重賞芝レース。2022年の中央競馬がいよいよスタートする。昨年は多くのGⅠ馬が引退し、次世代へとバトンは繋がれた、同レースはあまり強力な競走馬が出走するイメージはないが、実際のところそんなことはない。
2015年優勝馬ラブリーデイは同レース優勝を皮切りに、宝塚記念、天皇賞(秋)優勝と一気に飛躍した年となった。そして、2019年優勝馬ウインブライトは何とここを皮切りに、香港カップなど海外GⅠを2勝と誰も想像出来なかった結果を残した。例え現時点で無名でも、同レースで好走し、飛躍を遂げた競走馬は多く存在する。今年はそんな縁起の良いレースで飛躍を遂げる競走馬がいるのかどうか見ていきたい。
まず、重賞未勝利ながら安定した成績を残しているヒートオンビート。前走チャレンジCでは、ソーヴァリアントに離されたものの、相手は今年のGⅠ戦線で主役を張れる1頭になるであろう逸材で、それを考慮すれば十分な結果と言える。
また、同馬重賞未勝利のため、他有力馬よりは斤量は軽くなり、ここでも大きく崩れることは考えにくい。そして、ハンデ戦とは言え、過去10年間で1人気は馬券内率7割と安定していることも強調材料となるだろう。唯一の不安点を言えば、中山芝初出走という点だろう。末脚自慢の競走馬で、その中でも一瞬の脚を使うタイプではなく、直線の長い場所で活きる末脚のため、中山の短い直線はハッキリ言って向いてはないだろう。
昨年騎手の中でもピカ一の輝きを放った横山武騎手の手腕が問われるだろう。次に中山芝2勝の実績を持ち、函館の小回りコースで重賞レースを制しているトーセンスーリヤ。
実績は十分で、中山芝2000mはローエングリン産駒の得意舞台なだけに、ヒートオンビートよりは適正は高そうだ。不安点と言えば斤量がトップハンデ想定の57.5キロという部分か、しかしながら過去10年間で斤量57.5キロが1勝、58キロが2勝と、2019年斤量58キロを背負って優勝したウインブライトがそうであった様に、適正があればこの部分影響は低いと考えられる。
中山芝2000mについて、内回りの小回りコースとなり、さらに中山の最大の特徴である急坂を2回駆け上がらなければならないことから、器用さとパワーが必要となってくる。枠に関しては、内枠の馬券内率が他枠と比較して若干高いが、そこまで気にするほどではない。
血統面では少し意外かもしれないが、ロードカナロア産駒の馬券内率が高く、登録馬の中ではロザムールに注目したい。未勝利をクリアするのにかなり時間を要したが、前走では遂にGⅠへ出走を果たした。同馬去年の同レースで14人気4着と、人気薄ながらあわや馬券内の可能性も十分あった。そして、次走中山牝馬Sでは2着と中山芝の適正を示した。斤量も53キロ想定と他馬と比較して有利で、期待は出来るだろう。
今年重賞一発目のレース、競馬ファンは的中させたいところだ。
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