中山競馬場で開催される3歳限定芝重賞レース。同レースは3歳クラシック皐月賞のトライアルレースで、最近では前走ホープフルS組が強い傾向にあるが、クラシック参戦に向け様々な路線から有力馬が集まりやすい。
昨年は前走ホープフルSを走った菊花賞馬タイトルホルダーが同レースを優勝し、2020年には前走1勝クラスのサトノフラッグが優勝、2019年には前走きさらぎ賞のメイショウテンゲンが優勝するなど、前走GⅠ組だからという理由で出走馬の優劣をつけることは非常に危険なのである。
また、同レースは格式高いレースでここを好走し、ダービーを制した競走馬もおり、近年では同レース2018年2着ワグネリアン、2016年優勝馬マカヒキなどが世代の頂点に輝いている。他にも同レースを出走し、一流馬になった競走馬が多数いるのだが、キリがないので止めておく。
さて、今年は世代の頂点に立つ競走馬がいるのかどうか、有力馬を見ていきたい。まずは、前走GⅠ朝日杯FS1着ドウデュース。同レース2018年優勝馬ダノンプレミアム以来の前走朝日杯FSからの勝利を目指すドウデュースだが、3連勝でGⅠを制したことからポテンシャルは間違いなく、血統背景からも距離延長がマイナスになることは考えにくい。
また、初の中山芝コースとなるが、母が米ダート重賞馬ともあり、どちらかと言うと中山の様なパワーが必要な馬場の方が向いているだろう。武豊騎手曰く一戦一戦強くなっているとのことで、ここで転ぶことは想像しづらいものであるが、そこはトライアルレース、油断は大敵である。
その理由として、過去10年間1人気が3勝2着2回3着1回と安定しているものの、2人気が3勝2着2回3着2回とほぼ五分なのである。そして、2人気が想定されるのは前走きさらぎ賞を勝利したマテンロウレオである。こちらも血統背景からパワー系なのは明白で中山芝を苦にしないタイプであろう。また、ホープフルSでキラーアビリティに敗北したものの0.5秒差6着と決して大敗を喫したわけではなく、成長具合によっては本番逆転も狙える位置であろう。
中山芝2000mについて、内回りコースから全体的に逃げ、先行馬の成績が良く、急坂を2回駆け上がらなければならないため、パワーは必須である。セオリー通りであれば、内枠が有利なのだが、同レース過去10年間で8枠が4勝と圧倒的な成績を残している。これはクラシック前の3歳レースということもあり、出走馬の実力差が開いていることが要因として一つ考えられ、4勝の内1,2人気で計3勝と納得するところである。
血統面では、ハーツクライ産駒が馬券内率、単複回収率共に高く、先に挙げた2頭の他にボーンディスウェイに注目したい。持ち前の先行力は同コースにピッタリで、既に中山芝で2勝挙げている実績は、他有力馬に引けを取らない。是非内枠を取りたいところだろう。
今年も良い面子が揃っているだけに、近い将来大物が誕生する可能性が高いだろう。
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