中京競馬場で開催されるハンデ芝重賞レース。同レースは、京都改修工事のため、昨年に続き中京競馬場での開催となる。同レース、1人気が4勝2着3回と安定しているものの、過去10年間で二桁人気は馬券内に4頭絡んだことがある波乱もあるレースだ。
昨年中京開催時も13人気のミスマンマミーアが2着と荒れた結果となった。また、昨年の勝ち馬ショウリュウイクゾは斤量53キロ、2着ミスマンマミーアは斤量52キロとハンデ戦の恩恵を活かした形だ。また、同レース偏った傾向があり、4歳馬が過去10年間で7勝と他世代と比較するとかなり好成績である。
2016年2着シュヴァルグラン、2017年優勝馬ミッキーロケット、2019年優勝馬グローリーヴェイズなど4歳時に同レースに出走し、後にGⅠを制していることから4歳馬にとっては出世レースと言っても過言ではないだろう。そんな出世レースに昨年クラシックを賑わせた現4歳有力馬たちが出走を予定している。
まず、圧倒的人気になるだろうステラヴェローチェ。昨年有馬記念での頂上決戦では、エフフォーリア、クロノジェネシスら相手に引けを取らず、4着と好走した。同馬最大の強みは馬場、展開などほぼ不問で好走することである。
強い世代の一線級と堂々渡り合った実力はここでも不動の地位を築くだろう。唯一の不安点で言えば、あの有馬記念の激闘からスパンが短い点か、同馬神戸新聞杯で激走し、そのダメージが残った影響から菊花賞凡走した例もあり、当日のパドック、調教内容はよくチェックした方が賢明だろう。
次に秋を休養にあてたヨーホーレイク。ホープフルS3着、皐月賞5着と重賞未勝利ながら、GⅠでの活躍から能力は十分足りているだろう。また、ステラヴェローチェと差のない戦績にも関わらず、同レースではステラヴェローチェよりも斤量が2キロも軽い想定である。
後は、長期休み明けで春から馬体が成長しているかなど当日の馬体には注意を払いたい。どちらがよりGⅠで活躍できるか、非常に楽しみでもある。
中京芝2200mについて、スタート後最初のコーナーまでの距離は長く、隊列さえ決まればそこまでペースは速くなることはない。
ただし、距離、スタンド前ゴールまでの長い直線で求められる息の長い脚、そして坂とどうあってもスタミナは重要となる。血統面ではエピファネイア産駒の馬券内率、単複回収率が高く、出走するのであればクラヴェルに注目したい。
エリザベス女王杯での消耗戦では3着と好走し、母ディアデラマドレ譲りの爆発力ある末脚は長い直線の中京で活かせるだろう。斤量はやや見込まれた感はあるが、充実期に入った今なら問題なくこなせる可能性は高い。
GⅠ馬を輩出するレースだけに、見逃してはならないレースだ。
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