中京競馬場で開催されるダート重賞レース。同レースは兎にも角にもミスプロ系が強く、2019年ケイホーム産駒のインティ、2016年アグネスデジタル産駒のアスカノロマン、2012年キングカメハメハ産駒のソリタリーキングと他2、3着を数えればキリがない成績を残している。
昨年もミスプロ系であるアイルハヴアナザー産駒アナザートゥル―スが7人気で2着と穴をあけた。他にも2015年キングカメハメハ産駒のグランドシチーが9人気で2着と単なる偶然ではなさそうだ。また、同レースの特徴として、過去10年間で1人気が5勝、3着3回と安定している。
また、青枠が1着5回と目立つが、これは全て1,2人気の競走馬の成績なので青枠だからといって、すぐに飛びついてはいけない。まずは、今年どんな有力馬が集結しているのか見ていきたい。今年連覇を賭け出走するオーヴェルニュ、同馬は中京ダート4戦3勝の内重賞2勝と中京ダートでは無類の強さを誇っている。
ただし、1点気になるのは3勝全て良馬場での開催ではなかったことである。同馬は重、不良馬場を得意としており、良馬場開催であった唯一の中京ダート敗北戦チャンピオンズカップ6着をどう捉えるか判断難しいところだ。
ただ、前走チャンピオンズカップでは得意の先行策を取れなかったことが大きな敗因の一つと考えれば、同レースレベルであれば凡走する可能性は低いだろう。次に人気が想定されるのは、オーヴェルニュと同じく中京ダート重賞含め2勝あげ、得意舞台としているサンライズホープである。同コースは先行馬有利なコースだけに、GⅠで多くの好走実績を持つウェスタールンドの末脚を封じこめたサンライズホープの先行力は強力であろう。
ここまで紹介した2頭はいずれもミスプロ系ではなく、次にコース適正と共にミスプロ系の有力馬を探していきたい。
中京ダート1800mについて、スタンド前直線坂途中からスタートし、ここで先行争いが激化することもあり、ペースが速くなることも間々ある。また、コース全体起伏が激しく、スタミナは削られやすい。
それでも逃げ、先行勢が強く、セオリー通りであればスタミナがある先行馬を狙っていきたい。血統面では、ミスプロ系であるキングカメハメハ産駒の馬券内率が高く、ここではグレートタイムに注目したい。近走では先行力に磨きがかかり、2走前には東京ダート2100mで施行されたブラジルCを快勝とスタミナもあることが実証された。
前走カノープスSは2着と優勝したショウナンナデシコに及ばなかったものの、勝ち馬の斤量は52キロと4キロ差があった。また、勝ち馬は次走斤量55キロでペテルギウスS2着と決して弱くはなかっただけに、同レースでのグレートタイムは他馬との斤量差がほぼなくなり、面白い存在となりそうだ。
今年は、良い先行馬が揃っただけに削り合い必至の消耗戦となりそうなだけに、熱い戦いが見られそうだ。
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