阪神競馬場で開催される芝重賞レース。同レースは3月に開催される短距離GⅠレース高松宮記念ステップレースの位置づけだが、例年ここから高松宮記念好走馬が多く輩出されている。
昨年同レース優勝馬のレシステンシアは高松宮記念2着、4着であったインディチャンプは高松宮記念3着と短距離頂上決戦を制するために、切っても切り離せないレースとなっている。
また、同レースは逃げ、先行馬にとってはかなり厳しいコースとなっており、冬場の馬場を考えれば尚のことで、同レースを逃げ切って勝利した競走馬は相当能力が高く、逃げて勝利したレシステンシア、ミッキーアイル、コパノリチャードは次走高松宮記念で好走している。
こういった点からも各競走馬の脚質には注目したいところだ。さて、今年は高松宮記念で好走しそうな競走馬の登録があるか、しっかりと見ていきたい。まず、現短距離王者ピクシーナイトと同世代であるグレイイングリーン。
同馬阪神芝1400mは既に2勝しており、未だ馬券外になったことはない。また、勝ち星4勝の内全て芝1400mとスペシャリストでもある。前々走六甲アイランドSではタンタラスに敗れたものの、タンタラスは次走京都牝馬Sで3着と能力を示した。
同馬の場合3着であったが、2着のテンハッピーバローズを次走新春Sで降し、成長著しい今なら重賞で好走しても何らおかしくない。しかも、騎乗予定の岩田望来騎手は先日初重賞制覇と、一皮剥けた印象もありこれも好材料であろう。
次に注目を集めいているのは、前走阪神C勝ち馬グレナディアガーズに0.4秒差の4着であったタイセイビジョン。朝日杯FS2着、アーリントンC優勝馬と実績は十分なものの、古馬になってからはパッとしない様に見えるが、全て重賞戦とレベルの高い戦いをし続けている。
爆発力ある末脚は健在で、展開一つで優勝も十分に狙えるだろう。そして、父タートルボウルはダートを得意とする産駒を多く輩出し、力の要る阪神馬場を好走する競走馬も多いことから同レースの適正は高いだろう。
阪神芝1400mについて、冬の阪神芝は何と言ってもパワーが必要で、また第3コーナーあたりから下り坂となっており、スピードがついたままスタンド前直線に入り、急坂を駆け上がらなければならないため、先行馬には厳しい傾向にある。
血統面ではダイワメジャー産駒の馬券内率、単複回収率が高く、ここで該当する登録馬の中ではモントライゼに注目したい。前走アイビスSDから半年明けになるが、重賞京王杯2歳Sを勝利したりなど早くから注目されていた競走馬で、近走では得意の先行策が取れず敗退しているが、今回は距離が1400mとなる分前に位置付け出来る可能性が高い。
また、重馬場を苦にしないパワーは今の阪神芝ではプラスに働くであろう。今年は、突出した実績馬がいないだけに、人気も割れ、面白い戦いとなりそうだ。
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