阪神競馬場で開催される3歳限定芝重賞レース。昨年に続き、京都競馬場が改修工事のため、中京競馬場の開催となる同レースは、日本ダービーのトライアルレースで、皐月賞に間に合わなかった競走馬たちが夢の舞台へ出場するために集結するレースとなっている。
日本ダービーと言えば馬券内は前走皐月賞組がほぼ独占することが多いが、同レースからは過去10年間で2頭もダービー馬を輩出している。それは、2013年同レース優勝馬キズナ、2019年同レース2着ロジャーバローズである。
キズナはあえて皐月賞を使わず、ここを選択し、日本ダービーへ挑み優勝、ロジャーバローズは枠を活かした見事な先行策が功を奏し、優勝へと繋がった。純粋な競走馬の強さのみならず、陣営の英断、展開の助けなどないと、日本ダービーは制することが難しいのである。
同レースの特徴としては、前走毎日杯組が強く、キズナもその1頭である。今年も前走毎日杯組が1頭登録しており、毎日杯5着馬ながら血統背景から注目が集まるリアド。同馬の半姉は海外重賞馬が2頭おり、半兄ストロングタイタンは重賞含め7勝と兄弟皆優秀なのである。
前走は自慢の末脚は、渋った馬場に削がれた形となり、ピースオブエイトに差をつけられてしまったが、良馬場ならもう少し僅差であっただろう。そのピースオブエイトが、皐月賞では通用しなかったことを考えればここから何段階もパワーアップしないとダービーでの上位は望めないが、まずは出場しないことには何も成果を得られないので、陣営も本気仕上げで来るだろう。
そして、戦績から一番ダービーで通用しそうな競走馬で言えば、ブラックブロッサムが挙げられるが、前走大寒桜賞は見事の一言。2着に8馬身差をつけての圧勝は半端な強さではないことを物語っている。どちらかと言えば、キタサンブラック産駒らしく豊富なスタミナと先行力を活かすタイプで中京芝の様なタフなコースは向いているだろう。
ただし、大寒桜賞2着のサンライズエースが青葉賞で大敗したことから、着差、レーン騎手騎乗予定ということで過剰人気する恐れも考えられ、オッズとの兼ね合いとなりそうだ。キタサンブラック産駒は馬体が立派に見えることも多いので、パドックにも注意したいところだ。
中京芝2200mについて、基本スタート後コーナーまでの直線が長いことから序盤ペースは落ち着きやすく、また、急坂を2回駆け上がらなければならないことからパワーがある馬体の大きい競走馬の活躍が目立つ。
血統面ではエピファネイア産駒の馬券内率、単複回収率が高く、ここではヴェローナシチーに注目したい。阪神芝中距離を何度も好走する、スタミナ、パワーは世代屈指で新馬戦から一度も馬券外になったことのない堅実な走りも好感が持てる。同レースでは先行馬が揃っているだけに、消耗戦の可能性も高く、同馬にとっては望むところであろう。
今年は皐月賞組が強かっただけに、過度な期待は禁物かもしれないがレベルの高いレースを期待したいところだ。
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