中京競馬場で開催される芝短距離ハンデ重賞レース。同レースは京都競馬場が改修工事のため、昨年に続き中京競馬場開催予定で、過去10年間で勝ち馬には2019年ダノンスマッシュ、2018年ファインニードル、2014年ストレイトガールなどいずれも短距離GⅠ戦で頂きに立ったことのある名馬ばかりである。
そして、今年もその名馬に名を連ねようと快速自慢の競走馬たちが登録をしている。中でも2012年同レース優勝馬ロードカナロアを父親に持つ同レース1人気想定のカレンモエの意気込みは生半可なものではないはずだ。
重賞4回挑戦の2着3回と惜敗が続いている。父親だけでなく、母親は短距離GⅠ2勝の名牝であるカレンチャンともあり、嫌でも注目されてしまう。
その重圧もあるのか、惜敗が続いている同馬は、前走同レースと同じコースで実施されたセントウルSで5着だったものの短距離界のトップであるレシステンシア、ピクシーナイトは仕方ないとして、3着には0.2秒差とそう離されていないことから中京芝は苦手にしていないことが分かる。
今回は順当にいけば普通に勝利するだろうが、実は同レースに意外性のある競走馬が登録している。その惜敗続きのカレンモエの天敵となりそうなのが、メイケイエールである。
桜花賞時の様に暴走することもあれば、スプリンターズSで4着と好走したりなど、気性難で当日どの様な競馬をするか読めないのである。
もちろんGⅠで4着になるくらいなのだから、持っている能力に文句はつけようがないが、今回は休み明けともあり、余計に読みづらい。ただし、前走スプリンターズSも完全にコントロールしていたわけではなく、短距離特有の速いレース展開であればある程度この部分はカバー出来ている可能性はある。
同レース、ビアンフェなど逃げを主張する競走馬が登録していることから、今回も遅い展開にはならないだろう。ただし、メイケイエールが登録しているからというわけではないが、同レース紐荒れする可能性が高く、過去10年間で何と2桁人気が8頭も絡んでいることから例年と実施コースは異なるが一波乱ありそうだ。
中京芝1200mについて、向こう正面の坂途中からスタートとなるが、坂を駆け上がった後は下り坂が続き、前半ペースが速くなることが多い。
また、スタンド前直線は長く、ゴール前に急坂もあることからタフな展開になりやすく、スピードがあれば良いわけではない。また、内枠が有利で、枠順には要注意した方が良い。同レースで注目しているのは、同コースで実施されたセントウルSでカレンモエに先着しているジャンダルムである。
展開が速くなればなるほど、その末脚は光り輝き、登録メンバーの中では決め手は随一だろう。血統面でも母親はビリーヴと短距離GⅠ2勝馬でカレンモエに負けず劣らずの良血馬なだけに、期待したいところだ。
カレンモエにはそろそろ重賞を勝利してほしいものだが、簡単にはいかなそうだ。
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