中京競馬場で開催される牝馬限定ハンデ重賞芝レース。同レースは、差し馬たちの活躍が際立つレースである。昨年の勝ち馬マジックキャッスル、2017年の勝ち馬マキシマムドパリなど持ち前の豪脚を披露し、栄冠に輝いた。昨年は前半ペースが速すぎたため、あまり参考にしづらいが、例年後方の馬が活躍する傾向にあるため、今年も差し馬には注目した方が良いだろう。
同レースは、この時期、しかもハンデ戦での開催となるので、例年有名馬の登録は少ないものの、エリザベス女王杯、秋華賞で好走した準主役級の競争馬の登録は多い。今年も秋華賞で3着となったアンドヴァラナウトの登録があり、その走りに期待が掛かっている。
昨年春から夏にかけて成長し、中京競馬場で開催されたローズSでは豪脚を繰り出し、優勝した。次走GⅠの舞台では、世代トップクラス相手に堂々と戦い見事3着に輝いた。
まだまだ、発展途上である同馬が今後どう進化していくのか楽しみである。また同馬の特徴と言えば、血統だろう。母親、兄弟も優秀だが、母方祖母にはGⅠ馬エアグルーヴと良血である。
また、キングカメハメハ産駒が先に挙げたマキシマムドパリ含め2勝と同レースで好成績をおさめていることもプラス材料だろう。そんな、良血馬を迎え撃つのは昨年の覇者マジックキャッスルである。同レース優勝後もヴィクトリアマイルで3着などGⅠ常連の実績馬である。
アンドヴァラナウトとマジックキャッスルは似た部分があり、どちらも秋華賞で飛躍を遂げた競走馬で、先輩であるマジックキャッスルは後れを取るわけにはいかないだろう。
同馬の末脚は今更説明するまでもなく、同レース向きで末脚勝負ならアンドヴァラナウトより上と考えられる。後は、昨年より重い斤量と前走の凡走が気になるところである。騎手曰く「全然反応がなかった」と気になるコメントを残している。牝馬の場合ずるずると引きずることも多いので、調教、陣営のコメントは注視した方が良いだろう。
中京芝2000mについて、スタートは坂からとなり、ペースは遅くなりそうだが、最初のコーナーまでの距離が短く、先行馬が多いと良いポジションを取ろうとペースは速くなることもある。また、スタンド前直線は長く、坂もあるため、パワフルな末脚が必要となってくる。
差し馬の活躍が目立ち、血統面ではキングカメハメハ産駒の馬券内率が高く、ここではアンドヴァラナウト以外にルビーカサブランンカに注目したい。中京芝での実績も然り、母親ムードインディゴ譲りの末脚は見物である。
また、全兄のユーキャンスマイルもそうである様に豊富なスタミナもハイペースになった時、効果を発揮するだろう。斤量も有力馬たちに比べると恩恵があり、ここで一発穴をあける可能性はあるだろう。
今年は昨年の覇者が参加しており、中々の好メンバーで見応えあるレースになるだろう。
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