2020年 ターコイズS
的中データラボの見解
中山競馬場で開催される牝馬限定芝ハンデ重賞レース。同レースは荒れることで知られているレースだが、ここには様々な荒れる要因が凝縮されている。
その中でも斤量差はもちろんだが、競走馬のコース適正の見極めが重要かと考えられる。過去10年間で二桁人気が2勝2着3回3着2回で、1人気が3勝3着1回とほぼ遜色ない成績なのである。一番競馬ファンを驚かせた年は、2015年の二桁人気が1~3着を独占した年である。
何と三連単で300万近い金額がついたのである。因みにこの時1着が前走秋華賞10着シングウィズジョイ、2着が前走キャピタルS16着のダンスアミーガ、3着が前走キャピタルS15着オツウと3頭とも前走大敗組なのである。
競走馬は大なり小なり得意コースというものは存在しており、シングウィズジョイ、ダンスアミーゴは同レースまで中山芝は未出走であった。もちろん斤量差の部分は少なからず影響あったと考えられるが、中山芝で一変したのである。
他の年でも中山芝は何度か好走例があるが、前走別コースでの大敗が影響で人気が落ちたにも関わらず激走するパターンは数知れず。
同レースに限って言えば、前走着順は気にせずに、繰り返しになるがその競走馬のコース適正を重視することが重要と言えるだろう。
今年は中山芝の適正がある競走馬がいるかどうか見ていきたい。まずは、人気所から前走好メンバーが揃った府中牝馬Sで4着と好走したドナアトラエンテ、中山芝は1勝2着1回着外1回とまずまずの成績を残しているものの、戦績から左回り巧者なのは明らかで中山唯一の着外は不良馬場で参考にしにくいが、中山牝馬Sの重賞レースであった。
この時斤量53キロと恵まれたことを考慮すれば、同レースで本来の能力が発揮されるか疑問は残る。そして、同レースでは斤量55キロ想定と、あまりにも人気する様であれば危険な人気馬になる可能性もある。次にドナアトラエンテと同じく府中牝馬Sで3着と人気薄ながらも好走したマルターズディオサ。
中山適正だけで言えばドナアトラエンテより戦績から高いと判断出来るが、問題は位置取りである。同コースは逃げ、先行馬が有利で、同馬が過去中山で好走した時は先行、若しくは中団に位置取りしていた。近走では後方待機から末脚を爆発させる型になっており、果たして以前の戦法が取れるかどうかが課題だろう。
的中データラボの推奨馬
中山芝1600mについて、東京芝とは求められる能力が異なり、小回り適正、スピード、急坂をこなすパワーが必要になってくる。
また、コーナーポケットからスタートし、そこから下り坂になるため、序盤からハイペースになることも多く、スタミナを消耗しにくい内々の経済コースを通った競走馬が有利になりがちである。
血統面ではキズナ産駒の単複回収率が高く、ここではスマートリアンに注目したい。前走掲示板外ながらも前々走京成杯AHでは勝ち馬と0.1秒差4着と中山芝の適正は高そうだ。騎手も好成績時に騎乗していた池添騎手に戻る予定ともあり、前走からの巻き返しは十分考えられる。
今年はビックリ馬券になるかどうか、怖いもの見たさの楽しみはある。
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