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札幌競馬場で開催される３歳以上牝馬限定重賞芝レース。同レースは、牝馬にとっては単なる夏の一レースという枠に収まらず、先々を占う意味でも重要な一戦となる。海外ＧⅠ戦で大活躍をした2018年同レース優勝馬ディアドラ、牡馬混合ＧⅠレース安田記念など幾度も馬券内に入った2017年同レース優勝馬アエロリットなど女傑を数えたらキリがないくらいだ。
また、今年は久しぶりの３歳牝馬の登録があり、嬉しい限りだ。同レースに出走した３歳牝馬で衝撃だったのは、2011年に同レース優勝したアヴェンチュラだろう。
同レース後秋華賞を制し、その後当時世界Ｎｏ,１牝馬と評されたスノーフェアリー相手にエリザベス女王杯では敗れたものの、タイム差無しの２着と死闘を演じた。このレベルの牝馬が出現することは稀だが、今年も今後のＧⅠ戦線を賑わす牝馬が誕生するか見物だ。さて、今年の出走登録馬を見ていきたい。
まずは、３歳牝馬から桜花賞2着馬ウォーターナビレラ、大活躍を見せているシルバーステート産駒の同馬は、前走距離の壁か、13着と大敗した。前走からの距離短縮は確実にプラスに働くであろう。
むしろ札幌1800ｍをこなせない様であれば、タフさが求められる秋華賞も非常に厳しいものになるだろう。ここ最近好調の百戦錬磨武豊騎手を背に、最後の３歳牝馬クラシック戦に向け、負けられない戦いとなるだろう。
一点気になるのは、同馬持ち味だった先行力が前走オークスでは全く消えていたことである。ゲートの出が問題であったが、引きずる可能性もあるので、警戒したいところだ。
次に、出走するのであれば無視できない３歳牝馬ウインエクレール。同馬は春のクラシックを一切使わず、成長を促し、同レースでの出走を予定している。半兄には海外ＧⅠを複数制したウインブライトなどがおり、ポテンシャルで言えばウォーターナビレラに引けを取らない存在である。
スイートピーＳで稍重を難なくこなしたことから、札幌の芝も問題は少ないだろう。さらに、ウォーターナビレラと比較して斤量が１キロ軽い想定で恐い存在だ。後は、春からどれほど成長しているか、調教、当日の馬体には注目したい。
さて、札幌芝1800ｍについて、フラットなコースで、スタート後直ぐにコーナーがあり、最後の直線も短いことからとにかく先行力が求められる。また、当然内枠の成績が良く、１，２枠の馬券内率が高い。
血統面では、キズナ産駒の馬券内率、単複回収率が高く、ここではフィオリキアリが該当する。以前から小回りでは好走していたが、イマイチパッとしなかった同馬。前走遂に函館芝で約２年ぶりの勝利をあげ、洋芝適正の高さを見せた。
また、２年ぶりの勝利と言っても、その間出走したレースでは勝ち馬からそこまで離されてはおらず何かのきっかけで弾ける可能性はあった。同じ北の大地で連勝といきたいところだろう。
今年は有力な３歳牝馬が登録しているだけに面白いレースになりそうだ。
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