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中山競馬場で開催される芝GⅠ短距離レース。同レースは、秋のGⅠ戦線初戦に相応しい快速王者を決定するレースです。過去10年で現在種牡馬として幅広いジャンルで活躍馬を輩出しているロードカナロア、種牡馬短距離界新興勢力として徐々に勝ち星を積んでいるレッドファルクス、ファインニードルと、皆同レースを勝利した名馬です。
ただ、近年は短距離界で絶対的な存在がしばらく不在で、入れ替わり激しい状況となっています。そんな中、今年の登録馬は若い競走馬の登録が多く、同レースのステップレースとして位置づけられている北九州記念、キーンランドカップ、セントウルS、全て別々の４歳馬が勝利しており、珍しい現象となっています。
それだけ現在のスプリント界４歳馬の層が厚いということでしょう。また、同レースの世代別複勝率は４歳馬がトップで、信頼度は増すばかりです。そんな４歳世代から人気馬をピックアップしていきたいと思います。
まずは３歳牝馬クラシックに、高松宮記念等GⅠ実績が断トツのナムラクレアです。４歳馬ながら実績は十分あり、前走キーンランドカップでは、絶妙な展開で逃げていたシナモンスティックを重馬場を苦にしない末脚で差し切り、レベルが違うと言わんとばかりの内容でした。なぜGⅠが取れないのかと、疑問が出るくらいです。
この面子でも抜けている存在ですが、中山芝を不安視されています。しかし、昨年の同レースしか出走歴がなく、判断するのは早計で、むしろ３歳で挑んだ同レースで勝ち馬から0.2秒差の５着は苦手とは言えない可能性の方が高いです。
あえて不安な点をあげるのであれば、鞍上の浜中騎手くらいで、中央GⅠで勝ち星から遠ざかっていることは気になるところです。
次に人気を集めそうな競走馬は、4歳馬アグリでしょうか。こちらは同レースと相性の良い前走セントウルS２着馬で、中山芝は初挑戦ですが力の要る馬場を得意としていることから、問題は少なそうです。
問題はナムラクレア同様、鞍上で前走らしからぬ後ろからの競馬となり、展開、能力に救われたものの、短距離戦を苦手としている横山典騎手は不安材料となっています。両鞍上には、良い意味で裏切ってほしいものです。
さて、中山芝1200ｍについてです。スタンド前直線が短く、当然のことですが逃げ、先行の成績が良く、さらには内枠に入れば俄然有利になるでしょう。血統面では、ロードカナロア産駒の馬券内率が高く、ここではキミワクイーンに注目したいです。
同馬も４歳馬ですが、３歳時は全く目立たず、今年6月にようやく重賞を勝利した競走馬です。ただ、中山芝の実績は文句なく、時計が掛かれば馬券内も見えてくるでしょう。また、横山武騎手も継続して騎乗予定で、中山芝1200の成績は抜群ということもあり、プラス材料です。また、前走は走っていた馬場の状態が悪く、そう悲観する内容ではないです。前走で人気が落ちるなら狙いたいところです。
今年は若馬が多く、スプリント界を引っ張ってくれる競走馬の誕生を楽しみにしています。
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