東京競馬場で開催される3歳限定芝重賞レース。同レースは日本ダービーのトライアルレースで、日本ダービーでの好走馬を多く輩出しているレースである。ただし、日本ダービーを勝利するところまで至っていなく、近年で一番惜しかったのは2012年ハナ差で敗れた
前走青葉賞優勝馬フェノーメノであろう。
日本ダービー制覇の想いは募るばかりで、同レースは日本ダービーとコースが同じとは言え、攻略は簡単ではないのだ。また、同レースの特徴として、大外枠の成績が悪く、過去10年で3着が1頭しか出ておらず、さらにその3着も1人気の競走馬であったことから芝の状態にも寄るが、割引は必要そうだ。
そして、1人気が馬券外になったことは過去10年で1度しかないものの紐荒れすることも多く、2012年は2、3着に二桁人気が入り、2014年には二桁人気であったショウナンラグーンが勝利している。因みにこの3頭の共通点は前走山吹賞であった。今年は幸か不幸か該当する競走馬は存在しない。
さて、今年は日本ダービーで好走する競走馬がいるか確認していきたい。まずは、同レースと同じコースで施行されたゆりかもめ賞を制したレヴァンジル。
中山で開催された3歳1勝クラスでは皐月賞5着アスクビクターモアにタイム差無しの2着となり、中山適正を示したと思えば、次走では東京2400mを3着以下に差をつけ勝利と、コース適正というよりかは、その豊富なスタミナに注目したい。前々走から減っている馬体が戻り、先行有利な馬場状態であれば問題はなさそうだ。
二番手は人気が割れそうではあるが、ダノンギャラクシーか。他馬と異なり経験が不足しているが、その血筋は確かで全姉にはオークス3着、JC2着と牝馬ながら東京2400mの適正が高かったデニムアンドルビー、叔母にもオークス2着馬トゥザビクトリーがいたりなど東京2400mに関して期待値は高い。
未勝利戦ではあるが、他馬を置き去りにしたその末脚には未完ながら確かな伸び代を感じる。ただし、過剰な期待は禁物で、まだ2戦という点と騎乗予定のルメール騎手の調子が上がらない点である。これらを考慮して人気との相談となりそうだ。
東京芝2400mについて、東京コース特有のスタンド前長い直線を制する末脚と、2400mをこなすスタミナ、そしてゴール前の坂を2回駆け上がるパワーと総合力を問われるコースと言えるだろう。
そこに開幕して間もないこともあり、先行有利な馬場が想定されある程度のポジションにつけるためのスピードも必要となるだろう。血統面ではルーラーシップ産駒の馬券内率、単複回収率が高く、登録馬ではエターナルビクトリが該当する。
未勝利戦では中京芝2200mのタフなコースをこなし、次走いきなり中山芝で最速の上りを魅せるなど新馬戦8着を考えれば、メキメキと成長著しい台風の目になる可能性は高いだろう。
今年こそ日本ダービーを制する競走馬が同レースから誕生するのか、注目の一戦だ。
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