阪神競馬場で開催される3歳牝馬限定GⅠレース。同レースは牝馬クラシック1戦目にして、出走する牝馬にとっては他のどのレースとも比較出来ない特別なレースだ。
2018年優勝したアーモンドアイは国内GⅠ最多勝利数を更新、2019年優勝馬グランアレグリアはその後短距離、マイルGⅠを総なめにし、2020年優勝馬デアリングタクトは無敗で牝馬クラシック三冠馬となり、2021年優勝馬ソダシは白毛として、初めてGⅠを制した。ここを勝利したのは特別な牝馬ばかりである。
そして、面白いことに先に挙げた超一流馬たちにはライバルがいた。アーモンドアイにはラッキーライラック、デアリングタクトにはレシステンシア、ソダシにはサトノレイナスなどライバルがいたからこそ、クラシック初戦を飾るにふさわしい熱い戦いが見ることが出来た。今年はそんなライバル関係のある競走馬が登録しているかどうか、見ていきたい。
まず、1頭目がナミュールである。阪神JFではサークルオブライフに敗北したものの、この時荒れに荒れていた内を進路に取り、スタンド前直線を駆け抜けたこともあり、4着と敗北したものの、サークルオブライフとは0.2秒差と決して悲観する内容ではなかった。そのことを証明するかの様に、前走チューリップ賞では圧巻の勝利であった。阪神JFと同じコースで見事上り最速の脚を繰り出し、サークルオブライフを降したのである。
ただ、阪神JFの時の様にコース取り一つで着順が変わる能力差であり、同レースでは必ず勝てるという保証はない。そして、前走ナミュールは桜花賞への権利取りを目指していただけに、サークルオブライフとは出来が違っていた。サークルオブライフの出来次第では、再度逆転される可能性もある。
また、レシステンシア、エフフォーリアと絶対的な競走馬2頭飛ばしている元気のない横山武騎手の復活なるか、注目である。サークルオブライフについては、全ては前走からどれほど上積みあるか、調教、当日の馬体には要注目である。
阪神芝1600mについて、阪神JF、チューリップ賞と経験した競走馬にとっては慣れたものだろうが、阪神馬場特有の力の要る馬場、急坂があることから3歳牝馬には酷だが、パワフルな走りが求められる。
そこで浮上するのが、エピファネイア産駒で馬券内率、単複回収率共に高く、ここではサークルオブライフの他にフォラブリューテが該当する。アルテミスSではサークルオブライフに敗れたものの、紅梅Sでは先行馬有利な展開の中一頭次元の違う末脚を繰り出し優勝した。
母ブルーメンブラットが切れ味鋭い末脚を持っていただけに、同馬の爆発力については良い意味で未知数である。アルテミスSからどれだけ力の差が埋まったか、注目である。
今年もヒロインたちには良いライバル関係が構築されており、当日が非常に楽しみだ。
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