東京競馬場で開催される3歳牝馬限定重賞レース。同レースは過去10年間で名だたる名牝を誕生させている。2012年優勝馬にはヴィクトリアマイルを2連覇したヴィルシーナ、2016年優勝馬にNHKマイルCを制したメジャーエンブレム、2019年優勝馬にはグランプリレースの申し子クロノジェネシス、そして昨年制したのは秋華賞を優勝したアカイトリノムスメとここでは紹介しきれない数々の名牝を誕生させているレースである。
東京1600mは競走馬のポテンシャルが反映されやすいコースなだけに、その結果と嘘偽りない明るい将来が待っているということだろう。そして、同レースの特徴としては、とにかく人気サイドが強いレースで過去10年間1、2人気だけで8勝している。
前走組で好走が多いのは阪神JF組で過去10年間3勝をあげている。今年も前走阪神JFからの登録馬は複数をおり、その中でも有力視されているのが、2歳女王サークルオブライフにアルテミスSでタイム差無しの2着の好勝負を演じたベルクレスタである。
前走は外枠がたたり、御しきれず6着と凡走してしまった。同レースは遅い展開が濃厚で上手く前に壁をつくれるかが鍵となるだろう。
また、同馬にとっては実績ある左回りに戻ることは、間違いなくプラスに働き、ここで勝利し、クラシックへ向け勢いづけるか注目である。そして、ベルクレスタのライバルとして挙げられているのが、同じドゥラメンテ産駒であるスターズオンアースである。
こちらも同レースと相性の良い前走フェアリーSからの参戦で、戦績を見れば安定している様に見えるがもう一歩足りない印象が強い。騎手のコメントから左回りのコースに戻ることはプラスに考えられるが、どこまで通用するか。
そして、その後一歩を騎乗予定の新コンビ横山武騎手が埋められるか注目である。同レース先に挙げた2頭が中心になるであろうが、過去10年間で新馬、未勝利戦上りの競走馬の優勝はなく、新たなニューヒロインの誕生も心待ちにしている。
東京芝1600mについて、向こう正面の長い直線からスタートし、スタンド前直線に入るまで下り坂が多く、重賞ともなればペースが遅くなることは考えづらい。同レースについても昨年ペースは流れ、差し馬の活躍が目立った。
差し馬に必要な瞬発力が必要な点から同レースではディープインパクト産駒の活躍が目立つが、ここではラリュエルに注目したい。兄弟にはステイフーリッシュなどコンスタントに活躍している競走馬が多く、新馬戦で戦った2着馬は次走未勝利戦をクリアしていることからも期待は出来る。
また、例年のレース傾向からやや消耗戦よりの戦いになることを見通し、前走1800mを問題なく駆け抜けた同馬にはうってつけの舞台となりそうだ。
今年も同レースから将来有望な牝馬が誕生する可能性があるので、見逃してはならない。
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