中山競馬場で開催される芝重賞レース。同レース、近年ではGⅠに昇格した大阪杯若しくは海外ビッグレースに向けて、強力な競走馬がステップレースとして、集結する傾向にある。
昨年は同レースで優勝したヒシイグアスが同年の香港カップで2着となり、2020年では優勝馬ダノンキングリーが次走大阪杯で3着、2着のラッキーライラックが次走大阪杯で優勝した。2019年には優勝馬ウインブライトが次走海外GⅠクイーンエリザベス2世Cを優勝と、一流馬を語る上でなくてはならないレースである。
そして、同レースは特徴がいくつかあり、まず過去10年間で1人気が3勝しているものの、馬券外が7回と旗色が悪い。実力馬がステップレースとして臨むのだから、ある程度は仕方ないと感じるものの、2019年1人気ディアドラ、2018年1人気ペルシアンナイトとGⅠを制した実績馬が見るも無残に馬券外に沈んでいった。
実はここにも共通点があり、2頭とも後ろからの競馬だったのである。過去10年間馬券内に来た競走馬の脚質はほぼ先行馬で、同レースで差し、追込みを決めようものなら大概馬券外に沈むのである。これを踏まえて、今年の人気になりそうな登録馬を見ていきたい。まず、前走マイルCS3着と復活を遂げたダノンザキッド。
流石強い4歳世代で2歳時にGⅠホープフルSなどを制し早くから活躍してきた競走馬、万全であればGⅠでも堂々と戦えるポテンシャルを持っている。
実績、そして父親ジャスタウェイが2014年同レースを制していることから不安点は少ない様に見えるが、怪我明けの近2走は後ろからの競馬になっていることが非常に気になる点だ。前走はレベルの高いGⅠマイルCS、スピード自慢が揃ったこともあり、先行出来なくても仕方ないが、同レースではそうはいかない。
父ジャスタウェイもここは先行しての勝利と、例外はなく、同レースしっかりと前へいけるかがポイントとなる。次に人気するのは、後方での競馬を型にしているカラテが想定されるが、脚質に不安が残る。また、中山芝は3勝しているものの全てマイルと同レースでは200m距離が延びることがどう響いてくるか。
中山芝1800mについて、スタート後直ぐにコーナーに入るため内枠が有利となっている。開幕週ともなれば、是が非でも内枠が欲しいところだろう。
同レースでも1から3枠で過去10年間5勝と半分を占めている。また、再三述べているが小回りコースなため、先行馬が有利である。血統面では、マンハッタンカフェ産駒の馬券内率、単複回収率が高くその一端を担っているのが注目馬ウインイクシードである。
8歳馬ながら未だ重賞勝利はないものの中山芝重賞で3度も馬券内に入っている中山マイスターである。前走は6着と不甲斐ない結果に終わったが、いつもの先行策が取れず、勝ち馬から0.5秒差であれば問題視することはない。同レースで人気が落ちるものなら狙いたい1頭である。
今年もここから名馬が誕生するか、楽しみである。
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