小倉競馬場で開催される芝ハンデ重賞レース。同レースは毎年小倉巧者が集まるレースで、ある意味小倉競馬場の王者を決めるレースと言っても過言ではない。
またハンデ戦らしく荒れるレースで、過去10年間で二桁人気が1勝、2着3回、3着3回と暴れている。逆に1人気は2勝2着2回、3着1回の馬券内率は50%と1人気としては心もとない数字である。
また、高齢馬の活躍も目立ち、以前ダコールという競走馬がいたのだが2013年5歳の時同レースで2着に入り、2015年には7歳で3着、そして2016年8歳で出走したのだが、この時前年から着順を上げ2着となった。
また、8歳の時点で背負った斤量は何と58キロと正に小倉競馬場の申し子といった様な競走馬であった。こういった例もあり、年齢、斤量は関係なく同コースを得意とする競走馬はとことん走るのである。
そんな小倉巧者を探さなければならない同レースだが、今年も多くの小倉巧者が集結している。まずは、強い4歳世代から4勝の内全てが小倉コースと、小倉大好きっ子であるアリーヴォ。
今年の4歳世代の強さは周知のことだが、その中でも各競走馬色々特色があり、同馬もその内の1頭で、狙っているのか、4勝の内3勝はタイム差無しの勝利である。これは、単純に余裕がないということではなく、勝ち方を知っている形であり、重賞とは言えこの百戦錬磨の様な走りは通用するだろう。
また、血統面では母は地方ダート重賞や海外重賞を制した優秀な競走馬で当日の天候による馬場状態が気になるところだが、荒れても血統背景からパワーもあり、問題は少なそうだ。ここまで欠点が見当たらないアリーヴォであるが、そこは小倉巧者が集まるレース、一筋縄ではいかないだろう。
ライバルとなりそうなのは、小倉3勝しているダブルシャープである。前走小倉で開催された関門橋Sでは改めて小倉巧者ぶりを発揮したが、ダブルシャープの場合は時計が掛かる方が好走しやすく、当日の芝の時計には注目した方が良さそうだ。
また、中1週での出走も気になるとこで、当日の馬体はよくチェックした方が良いだろう。裏を返せば、陣営側の自信にもつながるわけであるが。
小倉芝1800mについて、最大の特徴は平坦小回りでスタンド前直線も短く、先行馬が有利な点であろう。同レースでも先行勢の活躍が目立ち、前にいけるか否かが大きな分岐点となるコースである。血統面ではディープインパクト産駒の馬券内率が高く、ここではアイスバブルに注目したい。
東京コースが得意と思われるが、昨年函館記念では2着と小回りで好走し、3歳時には小倉芝を勝利した実績もあり、決めつけてはならない。また、今回斤量が54キロ想定と前走時より5キロも軽くなることから、ここで好走しても不思議ではない。
真の小倉芝王者は誰か、GⅠの裏側で熱い戦いが繰り広げられる。
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