中山競馬場で開催されるダート重賞レース。同レースに出走して、後にGⅠを制した競走馬もいる。例えば2014年同レースを優勝したダノンレジェンド、同馬はここを皮切りに怒涛の勢いを魅せ、引退レースとなったJBCスプリント(GⅠ)では優勝し、見事有終の美を飾ったのである。驚くべき点は、同レース出走時ダノンレジェンドは何と12人気であったのである。
良い意味で期待を裏切った同馬であるが、この時ダノンレジェンドが入った枠が1枠で過去10年何と1枠が4勝2着1回3着1回と圧倒的な成績を誇っているのである。この幸運な枠に入るのはどの競走馬か要注目すべき点かもしれない。
ただし、コース形状上、外枠が芝を長く走れる分、外枠の方が有利なのは確かで、過去10年間で7、8枠がそれぞれ2勝ずつしており、1枠だから購入するという理由だけでは怪我をしそうだ。次にここに登録している有力馬を見ていきたい。
まずは、前走JBCスプリントで3着となった圧倒的なスピードが武器のモズスーパーフレアである。元々芝を使っていた同馬にとって芝スタートは有利以外の何物でもないだろう。常に逃げを主張してきた同馬なら、外枠に入れば高い確率で逃げることが可能であろう。
高松宮記念を制した快速馬にとっては、ここは通過点になる可能性が高く、GⅠ戦2戦終えてどのくらいお釣りがあるか、調教、当日の馬体には要注意だ。次に人気が想定されるのは、モズスーパーフレアと同じく前走JBCスプリントを使ったリュウノユキナである。
地方馬と侮るなかれ、中山ダート1200mは2勝しており、得意舞台で、近5走では地方重賞2勝、前走JBCスプリントでも5着に入り充実ぶりは明らかで、ここで勝利しても何らおかしくない存在なのである。
気掛かりな点は、主戦である柴田善臣騎手が怪我のため、騎乗出来ないことだが、代打で石橋脩騎手が騎乗予定で、同コースの馬券内率は高いだけに杞憂に終わる可能性もある。
中山ダート1200mについて、芝スタートに下り坂が暫く続き、前半からハイペースになりやすい。ハイペースになりやすいが、そこは短距離決戦、逃げ、先行馬の成績が良く、スピード能力はもちろん必須である。血統面で注目したいのは、同コースで馬券内率、単複回収率が高いヘニーヒューズ産駒である。
スピードが求められるダート戦で、強さを発揮する血統だが、旬が短い点は致命的な弱点とも言える。そこで、3歳馬で登録している
ゲンパチフォルツァに注目したい。3歳馬ながら同コース2戦2勝と適正が高く、前走から距離短縮も魅力的である。しかも前走掲示板には入っており、まだまだ走れる可能性も高い。
過去10年間で三連単百万以上の馬券が出たこともある同レース、有力馬とは言え、スタートでミスをすれば致命傷となるレースなだけに、過信は禁物だ。
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