中京競馬場で開催される芝ハンデ重賞レース。同レースは、過去10年間で最速の上りをマークした競走馬の成績が5勝と圧倒的な成績を誇っている。
その理由もあってか、過去10年間で瞬発力自慢のディープインパクト産駒が5勝とこちらも圧倒的な成績となっている。軸馬を探すのであれば、この辺りを考慮しなければならない。そして同レースは1人気が過去10年間で2勝止まりと不調である。
昨年も9人気のシゲルピンクダイヤが2着と激走したこともあり、難解なレースとなっている。今年はどんな有力馬が登録しているか見ていきたい。まずは、強い3歳世代から、前走アンドロメダステークスを見事勝利し、復活を遂げた重賞馬ラーゴム。
春のクラシック戦線から下降線を辿り、周りからは不安の声もあがっていたが、同レースで連勝なるか期待が掛かっている。中京芝の適正もきさらぎ賞で実証済みで、特に問題なさそうだ。一番の課題は斤量になるだろう。前走斤量54キロで、タイム差無し2着であったボッケリーニは57キロを背負っていたこともあり、かなり恵まれていた感はある。
そして、同レースでは56キロと2キロ斤量が増える想定で、同じく同レースに登録しているボッケリーニは57.5キロ想定と0.5キロしか斤量が増えないのである。普通に考えれば逆転されてもおかしくない斤量差である。
さらに、ボッケリーニと言えば昨年の同レースの覇者で、メンバー最速の上りを繰り出し優勝している。このことからラーゴムに至っては、前走以上に仕上げてくる必要があり、調教、馬体と前走と比較してどれくらい上積みがあるのか要注目だろう。
そして、最大のライバルであるボッケリーニは対抗として、人気が出るだろうが、昨年優勝時は斤量55キロでこの時から、2.5キロ増える想定で、こちらはこちらで斤量に関して問題がある。ただし、瞬発力に関して言えば、ラーゴムより1枚も2枚も上手で、母ポップコーンジャズは現役期間短かったが、末脚には定評があり、しっかりとその血は受け継がれているのであろう。
中京芝2000mについて、スタートが坂で、コーナーまでの距離も短いことから序盤はペースが上がりにくい。しかし、徐々にペースが上がり、スタンド前の長い直線とゴール前の急坂があることから、逃げ、先行馬はここでパタリと止まるケースが多い。
血統面では、ノヴェリスト産駒の単複回収率が高く、ここではラストドラフトが該当してくる。実は3歳時に同レースに挑み見事2着と好走しているのである。
武器は重賞でも通じる末脚で、半弟ヒートオンビートがチャレンジカップで2着と好走したことから、負けてられない。アルゼンチン共和国杯では、ジャパンカップ2着のオーソリティの2着という実績もあり、決して侮ってはいけない。 今年も末脚決着となるか、そしてまた穴馬が好走するのか、見物である
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