阪神競馬場で開催される牝馬2歳限定GⅠレース。同レースと言えば、アーモンドアイのライバルであった2017年優勝馬ラッキーライラック、そして昨年優勝した白馬の新たな歴史を築いたソダシなど名馬を数えればキリがない。
現役期間が短い競走馬が多い牝馬同士の戦いともあり、2歳戦ながら本気度が高く、例年レベルが高いレースとなっている。
そして、2歳戦だからこそ、仕上りの早さは重要で、過去10年間で大舞台に強いディープインパクト産駒は当然ながら同レースでの成績は良いが、その他にも早くから活躍出来る競走馬を多く輩出するダイワメジャー産駒2015年メジャーエンブレム、2019年レシステンシアが優勝しており好成績をおさめている。
仕上りの早さは重要で、今年の登録メンバーの父親はバラエティーに富んでおり、その中でも新種牡馬で注目している競走馬がいる。それはシルバーステートである。
現役時代は2歳時から他馬とは次元の違う能力を魅せ、ダービーを狙える逸材と言われながらも屈腱炎に泣かされ、底が分からないまま引退した競走馬である。既に産駒たちは先週までで計13勝と何とダイワメジャー産駒と同じ勝利数となっているのである。
そんな、期待の種牡馬シルバーステート産駒から有力馬ウォーターナビレラが登録をしている。新馬戦から3連勝と破竹の勢いで、一流馬への道へ歩んでいる同馬だが、前走ファンタジーSでは、小倉2歳Sを制したナムラクレアを降し重賞勝利とこの世代の主役と言っても過言ではない。
しかも、近年2018年ダノンファンタジー、2019年レシステンシアと前走ファンタジーSから同レースを制覇しているだけにこのローテも心強い限りである。不安点をあげるとすれば、最近GⅠ勝利から遠ざかっている武豊騎手が騎乗するくらいか。
最近では1人気に騎乗する機会が減ったこともあり、仕方がない部分もあるが、ここではどうか見物である。次に前走サウジアラビアRCで牡馬の素質馬コマンドラインの2着となったステルナティーア、前走少頭数だっただけに評価が難しいが、全兄にステルヴィオがおり、2歳時から活躍していた競走馬なだけに血統面の後押しがありそうだ。
阪神芝1600mについて、外回りコースのため、スタンド前直線距離が長く、瞬発力が求められる。そして、ゴール前には急坂があるため、パワーも必要となり、コーナーが緩いことから、特に器用さは求められず、純粋な競走馬の能力が問われるコースだ。
血統面ではエピファネイア産駒の活躍が目立つ。該当する中で注目したいのは、サークルオブライフである。前走アルテミスSを上り最速で制した同馬だが、その末脚はここでも十分通用するだろう。また、未勝利戦で披露したマクリ、これはスパッと切れる脚ではなく、持続力のある脚ならではの走りで、同コースにはピッタリ合うだろう。
今年は新種牡馬が躍動しているだけに、楽しみが多いレースとなりそうだ。
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