中山競馬場で開催される芝ハンデ重賞レース。同レースは、ハンデ戦らしく1人気が苦戦しているレースで、過去10年間で1勝2着2回とボロボロである。
しかもその1勝というのが希代の名馬モーリスである。その時のモーリスはまだ覚醒前だったこともあり、予想する上で非常に難易度が高いレースと言えるだろう。
そして、もう一つ同レース面白い特徴として、中山芝と言えば、逃げ、先行有利なイメージがあるが、同コースに限って言えば、差し馬の活躍が目立つ。
昨年の勝ち馬テルツェットも中団後方から見事な末脚を披露し、優勝した。また、中山開催らしく馬格がある競走馬が有利で、過去10年間で勝ち馬の半分は500キロを超えている。
昨年の優勝馬小柄なテルツェットは例外で、その後クイーンSを制し元々のポテンシャルが高かったこと、軽斤量を考慮すれば、基本馬格のある競走馬を狙った方が良いレースだろう。
さて、今年はどんな有力馬がいるか見ていきたい。まずは、昨年同レースの2着馬カテドラル。さらに、同じ中山芝1600mで施行された京成杯オータム杯を制し、中山芝については無問題だ。前走は休み明けともあり、仕方のない結果であったが、ここでの失態は許されないレベルであろう。
後は相手関係となるが、未知の存在が1頭いる。それは、リフレイムである。今年の安田記念で注目視されているイルーシヴパンサー相手に逃げて2着を皮切りに、前々走、前走と連勝しており、一気にここまで昇りつめてきた。
そして、その持ち味であるスピードは理不尽で外ラチに向かいながら加速していくその脚には、脱帽する他ない。この無駄な部分を改善できればどれだけ強いことかと、想像するかもしれないが、これは改善されないことを前提に考えた方が良いだろう、それがリフレイムなのである。今回は斤量が53キロ想定と恵まれているが、久しぶりの右回りに器用さが求められる中山ともなれば不安な点の方が大きいだろう。
ただ、ポテンシャルは言わずもがな重賞クラスでここを勝利すればさらに上を目指せる逸材であることには違いない。
中山芝1600mについて、コーナーポケットからスタートし、直線も短いことから内枠が有利なコースとなっている。さらにスタートから暫く下り坂が続くことから、ペースは上がりやすく、ここが冒頭に記述した差し馬の活躍が目立つ理由でもある。
血統面ではオルフェーヴル産駒の馬券内率、単複回収率が高く、ここではギルデッドミラーに注目したい。同馬NHKマイルCの3着馬で、マイル路線で注目されていた1頭で、前々走ターコイズSでは堂々の3着と中山芝での適正の高さも見せた。
馬格もあり、差しの競馬をモットーにしている同馬なら斤量53キロ想定の軽斤量を活かし、上位に進出できる可能性は高い。
今年はリフレイムもそうだが、面白そうな競走馬が集まっており、マイル路線の今後を占う大事な一戦となるだろう。
コメント