東京競馬場で開催される牝馬限定芝マイルGⅠレース。同レースは、マイル女王を決定するレースで、近年の勝ち馬は牡馬混合戦においても強さを発揮する牝馬が多く、牝馬の枠に収まらず日本競馬界を背負って立つ競走馬しか勝てないレースとなっている。
昨年はマイル、短距離GⅠ計6勝をあげたグランアレグリアが2着に4馬身差をつける圧勝。2020年は国内最多GⅠ勝利数を誇るアーモンドアイがこれまた2着に4馬身差をつける圧勝と2年連続で競馬界の歴史に残る名牝が他馬を寄せ付けぬ強さを魅せた。
しかし、今年はそうはいかないだろう。今年は人気が割れることが想定され、登録メンバーに能力差がない非常にレベルの高い一戦になる可能性が高い。その中でも白毛初のGⅠ馬ソダシ、怪我明けの3歳牝馬クラシック無敗三冠馬デアリングタクト、大阪杯で3歳クラシック無敗三冠馬コントレイルを破ったレイパパレに注目が集まる。
ソダシについて言えば、桜花賞を制した事もあり、マイルという距離は現状ベストで、前走ダートGⅠフェブラリーSで牡馬相手に3着となった能力はクロフネの血をしっかり継いでおり、芝、ダート問わず今後も注目の的であろう。
そして、面白そうな対決と言えば、デアリングタクトとレイパパレの待ちに待った対決である。レイパパレはクラシックに間に合わず、結局初GⅠ戦が昨年の大阪杯となり、デアリングタクトは昨年春海外レースに出走し、そのまま怪我で長期休養となったため、今回意外にも初対決となる予定だ。
レイパパレがクラシックに間に合っていたら、デアリングタクトの3歳牝馬クラシック三冠は達成出来なかったのではと、競馬ファンの間では論争が勃発するほどであった。ただし、デアリングタクトの怪我は引退してもおかしくないほどであったため、同レースでどの程度まで状態が回復しているか要注意だ。
特に調教内容には細心の注意を払いたく、願わくば競馬界今後の盛り上がりを考慮すれば、復活してほしいものだ。また、レイパパレも決してベストの条件とは言い難い、マイル戦は約2年ぶりの東京芝は初と、瞬発力をウリにしていない同馬にとっては辛い展開になる可能性が高い。
東京芝1600mについて、スタート後下り坂で、少し坂を上った後のコーナーでも再び下り坂となり、逃げ、先行馬にとっては厳しい展開になりやすい。先行馬たちには当然スタミナが必要となり、後方の競走馬たちには息の長い末脚が必須とされる。
血統面ではキングカメハメハ産駒の馬券内率が高く、ここではアンドヴァラナウトに注目したい。祖母は数々の名馬を誕生させたエアグルーヴで、同馬についてはまだレース経験も浅く、伸び代が十分あることを加点ポイントにしたい。前走マイル戦で好メンバーが揃った中で、堂々に2着と前走阪神牝馬S組は同レースと相性が良いだけに期待できるだろう。
今年は見所が多く、予想は難しいかもしれないが、非常に楽しみな一戦だ。
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