東京競馬場で開催される芝重賞レース。同レースは安田記念へのステップレースとなる位置づけで、2012年同レースに出走したストロングリターンは次走安田記念を制し、2017年にも同レースを出走したサトノアラジンが次走安田記念を制するなど、マイルGⅠ好走馬を多く輩出している。
そういった意味でも決して見逃してはいけないレースなのだが、今年は別の意味でも注目が集まっている。それはクセ者同士の対戦である。まずは、前走GⅠ高松宮記念で着順は5着であったが、勝ち馬と0.1秒差と高いスプリント能力を秘めているメイケイエール。
最近では、成長、陣営の努力と池添騎手の手腕もあり、派手な暴走は見せていないものの、桜花賞時の様にいつスイッチが入るか、馬券購入者にとってはドキドキものである。ただし、能力は文句がつけようなく、意外かもしれないが東京芝初出走ながらもシルクロードSを見る限り左回りも難なくこなせるだろう。
問題は、東京芝1400mになることで、単純なスプリント戦よりもペースが遅くなることが想定出来、抑えが効くかどうかである。ここで気性面をクリアし、好成績を残せば、今回はヴィクトリアマイルをパスした形となったが、マイルGⅠ戦でも道は見えてくるだろう。
そして、メイケイエールと同様のクセ者登録馬が、リフレイムである。同馬東京芝コースを走る時は何故かスタンド前直線で外ラチに向かいながら走るのである。斜めに走っていることもあり、距離ロスがかなりあるのだが、それでも勝利するのだから不思議である。
前走は休み明け、実績のない中山出走ともあり、凡走は仕方ないが、得意舞台である東京に戻り前進は期待できるだろう。また、逃げ馬不在となり、同馬の一人旅が想定出来、後は外ラチに向かいながらこの面子相手に粘れるかどうかである。
この点は距離短縮がプラスに向くと考えられ、いかにここで有力視されているメイケイエールとは言え、簡単には捕まえられないだろう。
東京芝1400mについて、他の短距離戦とは異なり、前半スローペースになりやすく、東京芝らしくスタンド前直線の瞬発力勝負になりやすい。同コースで施行されたレース全体の成績を見ると内枠有利な傾向だが、同レースに限って言えばそうではない。
過去10年間で5枠から8枠で計9勝と圧倒的なのである。また、血統面ではロードカナロア産駒の馬券内率、単複回収率が高く、ここではタイムトゥヘヴンに注目したい。東京芝では重賞レース富士Sで切れ味ある脚を魅せ、前走ダービー卿CTでは最速の上りを披露し、優勝と瞬発力だけを見れば、ここのメンバー随一であろう。
母の桜花賞馬キストゥヘヴンも豪脚の持ち主だったことから、同馬の破壊力ある末脚は何ら不思議ではなく、後は初の1400mをクリア出来るかであるが、スピードが求められる短距離よりも東京芝だったらこの部分も杞憂に終わりそうだ。何より母キストゥヘヴンが2着となったレースなだけに。
今年はメンバー構成が面白いだけに、見る価値の高いレースとなるだろう。
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